夏の想い出
子供の頃の夏休みは、毎年どちらかの田舎に帰省していた。
圧倒的に多いのが、父方の福島。
親戚中が貧乏だった為か、我が家が到着すると必ず誰かが来ていた。
この「貧乏だから田舎に行く」っていう感覚、今の若い人達には解らないだろうなぁ。
帰省するにはお金が掛かる。
帰省先が遠ければ遠いほど、移動する為の交通費が掛かる。
だから「貧乏なら帰省出来ないじゃん」と思うのも無理は無いです。
例えば小学生の子供が2人居たとする。
関東の夏休みは40日くらい有って、その間に「プールに行きたい」「遊園地に行きたい」「アイス食べたい」「桃買って」
「ビフテキ食べたい(これは言わないか)」などと言われ、親達はその都度理由にならないような理由をつけて子供達を宥める。
子供は「夏休みには普段と違う何かが有る」と思っているので、親はその「普段と違う何か」をしてあげなければならず、
出来ることならば最小限の出費で済ませたいと考える。
その結果が「田舎に預ける」なのだ。
中には、夏休みの40日間まるまる田舎に預けている親戚も居て、菓子折を持って送って来るのは父親だけ、迎えに来るのは母親だけと、
無駄が無い。
夏休みの間の生活費を考えれば、交通費なんて安いものなのだ。
日にちが合えば、他の親戚の車に便乗して来るので交通費ゼロになる。
頭いいなぁ(笑)
福島に行っての楽しみはたくさん有った。
食べ物で言うと、スイカ・桃・とうむぎ(とうもろこし)・枝豆なんかが特に好きだった。
「スイカ買ってくらんしょ~」と言いながらリヤカーにスイカを積んで売り歩いている人が近付くと、「今日のおやつはスイカかな」
なんてウキウキする。
でもおばあちゃんは腰を上げない。
おばあちゃんに言わせると「あいつから買うより、近所のスーパーさ行って買った方がうめんだ」という事だそうだ。

昔は食べた事が無かった小玉スイカ
スイカや桃を食べる時は、汁が垂れるので新聞を敷いて食べる。
私は外で食べるのが好きだった。
切り分けてもらったスイカを両手に持って近くの川に行き、橋の上から川の流れを見ながら食べるのが最高に好きだった。
汁を垂らしても誰に何を言われる事も無く、ひたすら果肉に齧り付いては種を左のほっぺたに溜め、ある程度溜まった時点で口を尖らせ
「ププププププッ」とマシンガンのように発射するのが好きだった。
桃も同様で、橋の上で食べる。
まだ熟していない若い桃は、塩をかけて食べるといい。
まだ青臭さが残っている桃は、果物というより『ウリ』のような野菜に近い味がする。所々に甘い部分が有って、そこの位置にくると
「やっぱり桃だな」と声に出したりする。
1人でここに来たのに、そういう時に限って親戚が後ろに立っていたりすると、ちょっと恥ずかしい(笑)