こちらの店主は以前一流ホテルの中華料理長をしていた方で、1999年に料理長を辞めて自分の店を開店したという凄い経歴を持った方です。そのせいか、ラーメン専門店にしてはメニューが変わっていて、「基本は醤油らーめん」という型にハマった考えで来店すると「あれ?」という事になりますね(笑)
今まで私は、一流ホテルの…というような肩書きを持ったラーメン店とか、店内に「○○○に紹介されました」というような、今まで雑誌に紹介されている記事を張っているお店のラーメンは、かなりの確率でハズレを引いているのですが、この店だけは違いました。何を食べても納得の味なのです。
初回に行って月替わり限定ラーメンの「梅子牛肉麺(メンズニウルウメン)850円」と半チャーハンを注文したが、これが何と、私の好みドンピシャという味付け。梅子牛肉麺というのは「梅肉と牛肉の煮込みそば」で、牛肉を
柔らかく煮たものが麺の上にのせてあり(しかし食感はちゃんと有る)、梅肉の酸味が程良く香るもの。麺は通常のラーメンの物ではなく、こちらも限定の平打ち太麺で、モチモチした食感が素晴らしい。
初回にこれだけ感動するお店はまず無いので、「もしかしたら判断を誤ったのかも…」と次は女房を連れて行ってみました。
その日は渋滞が激しく、自宅から2時間半かかって到着。久しぶりのドライブという感じ(笑)
入店して何を注文しようか悩む。近所じゃないから滅多に食べられないし、限定を再度食べてみたいんだけど、人気メニューの担々麺も食べたいし、以前限定で出して「再度出して欲しい」というリクエストの多かった「サンラータンメン」も食べたいし、フカヒレも食べたい。
2人で悩みに悩んだ挙げ句、私は「サンラータンメン800円」に「ミニエビチリ」、女房は「フカヒレとカニの煮込みラーメン980円」に「半チャーハン」という事に決定した。手作り餃子も気になったので、それも注文。
こんなに注文する時に悩み、ワクワクするのは珍しい事なんです(^_^;
「サンラータンメン」は胡椒と酢が利いた辛い味付けで、スープ全体があんかけになっている。麺は通常使用している細麺だが、この麺はコシがしっかりしていて時間が経っても延びない。
「こりゃ、ハマるわ!」と言いながらズルズルと啜る。
女房の「フカヒレとカニの煮込みラーメン」は、アッサリしたスープで味がしっかりとしている。ここの料理は全て無化調であり、他店で無化調をウリにしている料理は何となく1味も2味も足りないのだが、この店の料理はドッシリと1本通った味付けがされており、どれもこれも大満足。
丼物もチャーハンも、優しいがシッカリとした味で美味しい。
失礼承知で話しますと、大体のお店のラーメンはどの素材をどのようにして使っているかおおよその見当は付きます。ラーメン以外の料理でもそうで、これは料理人じゃなくて一般の主婦でもそうだと思う。
しかしこの店の料理は、そんな料理とは次元が違う。これは、常に高級な物を追い求めている『グルメ』と言われている人達ではなく、私のような一般の人ならばみんな同じように思うんじゃないだろうか。
とにかくここの店主のレベルは、見えないほど高いところに有る気がする。
いや、実際にそうなんだと、食べれば解ると思う。
この店に来てからというもの、私自身「はっ」と何かに気付かされたような気がします。無化調をウリにしている店というのは確かに頑張ってはいるけれど、こちらの店主はごく自然に、当たり前のように無化調料理を出していて、全ての料理が美味しい。
初回に行って私のイチオシの店となり、それは今でも変わらない。
いや、このままずっと変わらないかも知れない。
40年以上生きてきて、こんな風に思える店は初めてです。
(2003.9.28 たいちょ) |